自動操舵システムのよくあるトラブル

トラブル発生!まず落ち着いて対処しましょう

自動操舵システムにトラブルが発生した際、最も大切なのは「落ち着いて対処する」ことです。パニックになってしまうと、状況を正確に把握することが難しくなり、問題解決が遠のいてしまいます。まずは深呼吸をして、冷静な状態を保つように心がけましょう。

安全確保が最優先

  • 機械を安全な場所に速やかに停止させます。
  • エンジンを切り、周囲に人がいないか、障害物がないかを確認します。
  • 二次災害を防ぐことを最優先に考えましょう。

状況を正確に記録する

  • トラブル発生した日時、場所、作業内容をメモします。
  • エラーメッセージの有無とその内容を記録します。
  • その時の機械の挙動(例:どのように動かないのか、いつもと違う動きは何か)を記録します。
  • スマートフォンなどで写真や動画を撮影しておくと、後で状況を説明する際に役立ちます。

問題の切り分けで原因を絞り込む

  • 機械自体に問題があるのか、設定に問題があるのか、それとも周囲の環境に問題があるのかを考えます。
  • 例えば、GPSの受信状態が悪い場合は、場所を移動したり、時間帯を変えたりすることで改善する場合があります。
  • 特定の操作をした時にだけトラブルが発生する場合は、操作手順や設定に問題がある可能性があります。

問題の切り分けを行うことで、原因を特定しやすくなり、解決への近道となります。

よくあるトラブルと解決ステップ

ここでは、自動操舵システムでよくあるトラブル事例と、それぞれの解決に向けたステップをご紹介します。

接続・設定に関するトラブル:接続と設定を再確認

「機器間の接続が確立できない」「設定画面がうまく表示されない」「設定が保存されない」といったトラブルは、接続や設定に問題がある場合に発生しやすいです。

ケーブル類の接続を再確認

  • すべてのケーブルが正しく接続されているか確認しましょう。
  • ケーブルの緩みや断線がないか、目視と手で触って確認します。
  • 特に、電源ケーブルや通信ケーブルは入念にチェックしましょう。

機器の電源を確認

  • 各機器の電源が入っているか確認します。
  • バッテリーを使用している場合は、残量が十分か確認しましょう。

Bluetoothの設定を確認(Bluetooth接続の場合)

  • 機器同士が正しくペアリングされているか確認します。
  • スマートフォンの設定画面から、接続状況を確認することも有効です。

ソフトウェアの設定を確認

  • 自動操舵システムの設定ソフトウェアで、正しい設定がされているかを確認します。
  • 特に、圃場情報や作業経路、機械の諸元などの設定は重要です。
  • 設定値が正しいか、マニュアルを参照しながら確認しましょう。

マニュアルやFAQの活用

  • 多くのメーカーは、製品の取扱説明書やウェブサイトで、設定方法やトラブルシューティングに関する情報を提供しています。
  • 「設定が保存されない」といった具体的な症状で検索すると、解決策が見つかるかもしれません。
  • メーカーのウェブサイトのFAQ(よくある質問)コーナーも確認してみましょう。

GPSの精度に関するトラブル:環境要因も考慮する

「位置情報がずれる」「直進しない」「設定した経路から外れる」といったトラブルは、GPSの精度が低下している場合に発生しやすくなります。

GPS精度に影響を与える環境要因

  • 建物や樹木などの障害物は、GPSの電波を遮ったり、反射したりして、精度を低下させます。
  • 曇天や雨天などの悪天候も、GPSの精度に悪影響を与えることがあります。
  • 山間部や樹木の多い場所では、GPSの精度が低下しやすい傾向にあります。

精度の改善方法を試す

  • 障害物の少ない、開けた場所に移動してみましょう。
  • 衛星の配置は時間帯によって変化するため、作業時間帯を変えることで精度が改善することがあります。
  • アンテナをできるだけ高い位置に設置すると、受信感度が向上し、精度改善に繋がる可能性があります。

RTK基地局の利用(高精度が必要な場合)

  • より高い精度が求められる場合は、RTK基地局の利用が有効です。
  • RTK基地局は、固定された基準点から補正情報を送信することで、数センチメートル単位の高精度な測位を可能にします。ただし、RTK基地局の利用には、別途費用がかかる場合があります。

機器の動作に関するトラブル:再起動で改善することも

「自動操舵が効かない」「画面がフリーズする」「動作が重い」といったトラブルは、機器の一時的な不具合によって発生することがあります。

まずは再起動を試す

  • パソコンやスマートフォンと同様に、自動操舵システムも再起動で一時的な不具合が解消されることがあります。電源を切り、しばらく待ってから再度電源を入れてみましょう。

再起動で改善しない場合

  • 機械的な故障や、より深刻なシステムエラーの可能性があります。無理に操作を続けず、販売店やメーカーに相談しましょう。

メーカーサポートの活用と予防策

多くの自動操舵システムメーカーは、電話、メール、オンラインチャットなど、様々な方法でユーザーサポートを提供しています。トラブルが発生した際には、一人で悩まず、積極的にメーカーサポートを活用しましょう。

スムーズにサポートを受けるために

  • 製品の型番やシリアル番号を事前に確認しておきましょう。
  • トラブル発生時の状況を正確に伝えられるよう、記録した情報(日時、場所、作業内容、エラーメッセージなど)を整理しておきましょう。
  • エラーメッセージやエラーコードが表示されている場合は、それらもメモしておきます。

トラブルを未然に防ぐために

  • 作業前に毎回、機器の点検を行い、異常がないことを確認しましょう。
  • ケーブルの接続や、センサーの状態は特に注意して点検します。
  • メーカーが推奨する頻度で、定期的なメンテナンスを受けることが重要です。
  • メンテナンスでは、ソフトウェアのアップデートや、各部の調整などが行われます。
  • メーカーや販売店が開催する講習会や研修に積極的に参加し、正しい使用方法やメンテナンス方法を習得しましょう。

トラブルは落ち着いて対処しよう

自動操舵システムは、農業の効率化や省力化に大きく貢献する技術ですが、トラブルが発生する可能性もゼロではありません。しかし、多くのトラブルは、ユーザー自身の対処や、メーカーサポートの活用によって解決することができます。大切なのは、トラブル発生時にパニックにならず、冷静に対処することです。そして、日頃から適切な点検やメンテナンスを行い、トラブルを未然に防ぐことが、自動操舵システムを安心して使い続けるための秘訣と言えるでしょう。

THREE SELECTIONS
日本で認知度の高いメーカー3社を紹介
初めての導入でも安心のメーカーとして、2023年1月時点日本でよく検索されている、認知度の高い自動操舵システムメーカーTOP3をピックアップしました。
認知度の高いメーカーを選ぶことで、「補助金対象になる可能性が高い」「YouTube に情報が豊富にあり、いざというときも調べられる」「誰もが導入しやすい製品」というメリットがあるため、特に初めて導入する方はおすすめです。
これら3メーカーには、「選ばれる理由」があります。ぜひ参考にしてみてください。
低価格
選ばれている

FJDynamics

FJDynamic
画像引用元:FAG公式HP
(https://www.fagcorp.com/fjd-smart-kit)
特徴
  • 99万円~(税込)(※1)と業界トップレベルの安さだから、世界で2万台の導入実績(※2)を誇る。
  • 年数回の機能アップデートが無料で、常に最新の機能を搭載できる。

代理店公式HPから
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安定性
選ばれている

ニコン・トリンブル

ニコン・トリンブル
画像引用元:ニコン・トリンブル公式HP
(https://www.nikon-trimble.co.jp/info/news_detail.html?infoid=149)
特徴
  • 独自の位置情報補正システムで、電波が不安定な場所でも使用可能
  • 補正情報バックアップ機能搭載によりネットワーク切断後20分間継続作業が可能

公式HPから
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汎用性
選ばれている

トプコン

トプコン
画像引用元:トプコン公式HP
(https://www.topcon.co.jp/positioning/products/product/agri/TOPCON_Ag-system_merit_J.html)
特徴
  • 生育センサー搭載で、作物の状態に合わせて散布機での肥料量を自動調整(※3)できる。
  • スマート農業促進が評価され「2021 年度ロボット大賞」受賞(※4)

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トプコンについて
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2022/11/24時点、Googleで「自動操舵システム」と検索し、表示された自動操舵システムメーカーと、農林水産省公式HP(https://www.maff.go.jp/j/kanbo/smart/forum/R2smaforum/mattingu/system.html)に記載されているメーカー11社の中から、2022年10月時点、「社名 自動操舵」というキーワードをGoogleキーワードプランナーで調べた結果、月間検索数が多かったメーカー上位3社を認知度が高いメーカーとして紹介。

(※1)別途代理店による取付費用10万円(税込)~。業界トップレベルの安さとは、当サイト編集チームが11メーカーを調べた結果最安値だったため。
(※2)2023年1月調査時点
(※3)オプション機能。
(※4)参照元:ロボット大賞公式HP(https://robotaward.jp/archive/2020/)

3大メーカーがまるわかり
機能早見表
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製品名 FJD農機自動操舵システム ・Trimble GFX-750+Autopilot Motor Drive or EZ-Pilot Pro
・Trimble GFX-350+Autopilot Motor Drive or EZ-Pilot Pro
XD/AGS-2-SET・AES-35
初期費用 99万円(税込)
取付10万円~(税込)
2,500,000円前後(税不明) 記載なし
補正情報精度 ≤±2.5cm ±2~3㎝
作業により±15~30㎝、±20~30㎝の場合もあり。
±2~3㎝
速度 0.7km~12km/h
(オプション:0.1km/h~)
0.1km/h~
※EZ-Pilot Proは1.6km/h以上で自動操舵をサポート
0.1km/h~25km/h
FJDynamics
ニコン・トリンブル
トプコン
対応可能経路 直線、ピポット、平行カーブ、自動ターンA+ライン 自動旋回機能(オプション) 直進、枕地旋回、0.5m~小旋回性能(オプション)
オプション ・wifiカメラ
・物理ボタン
・ホール型センサー
・FAG独自RTK基地局
・Bluetoothボタン
自動旋回機能 NextSwath ・ホイールアングルセンサー(低速調整)
・枕地旋回機能
・可変施肥機(散布マップ作成)
・Xlinks(ISOBUS非対応作業機でも制御可能)
ISOBUS対応
アップデート費用 無料 無料 無料
サポート体制 チャットサポート・遠隔サポート・訪問サポート 購入者専用サイトにて対応 フリーダイヤルコールセンター(平日9時-17時)
保証期間 最大2年保証
※有償にて5年間延長保証にも対応。
3年保証
※有償にて5年間延長保証にも対応
1年保証
導入実勢数 世界中で2万台以上
国内2000台
(2023年1月調査時点)
累計販売台数1万台突破
(2023年1月調査時点)
記載なし