自動操舵システムのDGPSとは

DGPSとは

DGPSとは正式名称を「ディファレンシャルGPS」といい、アメリカが運用しているGPSの精度を上げるシステムです。

GPSは、アメリカが打ち上げた人工衛星からの信号をもとに位置情報を得る手段ですが、運用当初はGPSの精度が低く、測位には10mもの誤差がありました。

そこで、まず座標が判明している地点にGPS受信機を設置し、その測位情報から得た誤差と、別のGPS受信機で計測した座標を求めたい位置での測位から差のデータを計算して、正しい座標を算出して精度を高めることに成功しました。

その結果出た座標値は、正しい位置から誤差1m前後となり、ひとつのGPS受信機によるデータと比べると大幅に誤差を軽減できるのです。

「ディファレンシャルGPS」の「ディファレンシャル」とは「差」という意味があり、2つのGPS受信機が取得する測位情報には同じ誤差があるという特徴を利用したものです。

DGPSとRTKの違い

RTKは正式名称を「リアルタイムキネマティック」といい、基準点と観測点の2つのポイントを同時に観測する精度の高い測位方法です。

DGPSとRTKは、どちらも位置の分かっている基準局と目的となる観測点でGPS観測を行い、基準局の測位情報に基づいて目的の位置を算出するという点で同類のものです。

DGPSとRTKの違いは、DGPSが最初に基準点と観測点を単独測位で計算してから補正データで修正するという手順であるのに対し、RTKでは固定局と移動局の受信データを比較して、任意のGPS衛星までの距離を求めるという点にあります。

DGPSには数mの誤差がありますが、RTKは数cmの誤差で位置が決定されるため、DGPSと比べるとRTKのほうが精度が高いといえます。

DGPSを活用する自動操舵システムの事例

実際にDGPSを活用している自動操舵システムの事例を紹介します。

トプコンの自動操舵システム

トプコンの自動操舵システムにはDGPS専用アンテナが取り付けられており、アメリカのGPS衛星とロシアのGLONASS衛星からの測位情報が活用されています。

また、衛星からの情報だけでなく地上に設置している基地局からの補正情報を利用しているため、非常に高い精度で安定した作業を行えます。

トプコンの自動操舵システムについて詳しく知りたい方はこちらのページもご参照ください。

 

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クボタの後付け自動操舵システム

クボタの後付け自動操舵システムは、GPS衛星から信号を受信できるKSRU(GPS車速連動装置)というもので、さまざまなトラクターに装着できます。

DGPSを用いた補正情報により、精度は20〜60cmと高機能で価格も手ごろなので導入しやすいという特徴があります。

クボタの後付け自動操舵システムについて詳しく知りたい方はこちらのページもご参照ください。

クボタ(後付け自動操舵システム)を
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Deere & Companyの自動操舵システム

Deere & Companyの自動操舵システムには、GNSS受信機「StarFire 6000」が採用されています。作業に応じて3つの作業精度を選ぶことができ、独自の補正衛星からのシグナルを受信するためRTKを使わずとも±3cmの誤差を実現しています。

Deere & Companyの自動操舵システムについて詳しく知りたい方はこちらのページもご参照ください。

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自動操舵システムメーカーを
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THREE SELECTIONS
日本で認知度の高いメーカー3社を紹介
初めての導入でも安心のメーカーとして、2023年1月時点日本でよく検索されている、認知度の高い自動操舵システムメーカーTOP3をピックアップしました。
認知度の高いメーカーを選ぶことで、「補助金対象になる可能性が高い」「YouTube に情報が豊富にあり、いざというときも調べられる」「誰もが導入しやすい製品」というメリットがあるため、特に初めて導入する方はおすすめです。
これら3メーカーには、「選ばれる理由」があります。ぜひ参考にしてみてください。
低価格
選ばれている

FJDynamics

FJDynamic
画像引用元:FAG公式HP
(https://www.fagcorp.com/fjd-smart-kit)
特徴
  • 99万円~(税込)(※1)と業界トップレベルの安さだから、世界で2万台の導入実績(※2)を誇る。
  • 年数回の機能アップデートが無料で、常に最新の機能を搭載できる。

代理店公式HPから
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安定性
選ばれている

ニコン・トリンブル

ニコン・トリンブル
画像引用元:ニコン・トリンブル公式HP
(https://www.nikon-trimble.co.jp/info/news_detail.html?infoid=149)
特徴
  • 独自の位置情報補正システムで、電波が不安定な場所でも使用可能
  • 補正情報バックアップ機能搭載によりネットワーク切断後20分間継続作業が可能

公式HPから
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汎用性
選ばれている

トプコン

トプコン
画像引用元:トプコン公式HP
(https://www.topcon.co.jp/positioning/products/product/agri/TOPCON_Ag-system_merit_J.html)
特徴
  • 生育センサー搭載で、作物の状態に合わせて散布機での肥料量を自動調整(※3)できる。
  • スマート農業促進が評価され「2021 年度ロボット大賞」受賞(※4)

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2022/11/24時点、Googleで「自動操舵システム」と検索し、表示された自動操舵システムメーカーと、農林水産省公式HP(https://www.maff.go.jp/j/kanbo/smart/forum/R2smaforum/mattingu/system.html)に記載されているメーカー11社の中から、2022年10月時点、「社名 自動操舵」というキーワードをGoogleキーワードプランナーで調べた結果、月間検索数が多かったメーカー上位3社を認知度が高いメーカーとして紹介。

(※1)別途代理店による取付費用10万円(税込)~。業界トップレベルの安さとは、当サイト編集チームが11メーカーを調べた結果最安値だったため。
(※2)2023年1月調査時点
(※3)オプション機能。
(※4)参照元:ロボット大賞公式HP(https://robotaward.jp/archive/2020/)

3大メーカーがまるわかり
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製品名 FJD農機自動操舵システム ・Trimble GFX-750+Autopilot Motor Drive or EZ-Pilot Pro
・Trimble GFX-350+Autopilot Motor Drive or EZ-Pilot Pro
XD/AGS-2-SET・AES-35
初期費用 99万円(税込)
取付10万円~(税込)
2,500,000円前後(税不明) 記載なし
補正情報精度 ≤±2.5cm ±2~3㎝
作業により±15~30㎝、±20~30㎝の場合もあり。
±2~3㎝
速度 0.7km~12km/h
(オプション:0.1km/h~)
0.1km/h~
※EZ-Pilot Proは1.6km/h以上で自動操舵をサポート
0.1km/h~25km/h
FJDynamics
ニコン・トリンブル
トプコン
対応可能経路 直線、ピポット、平行カーブ、自動ターンA+ライン 自動旋回機能(オプション) 直進、枕地旋回、0.5m~小旋回性能(オプション)
オプション ・wifiカメラ
・物理ボタン
・ホール型センサー
・FAG独自RTK基地局
・Bluetoothボタン
自動旋回機能 NextSwath ・ホイールアングルセンサー(低速調整)
・枕地旋回機能
・可変施肥機(散布マップ作成)
・Xlinks(ISOBUS非対応作業機でも制御可能)
ISOBUS対応
アップデート費用 無料 無料 無料
サポート体制 チャットサポート・遠隔サポート・訪問サポート 購入者専用サイトにて対応 フリーダイヤルコールセンター(平日9時-17時)
保証期間 最大2年保証
※有償にて5年間延長保証にも対応。
3年保証
※有償にて5年間延長保証にも対応
1年保証
導入実勢数 世界中で2万台以上
国内2000台
(2023年1月調査時点)
累計販売台数1万台突破
(2023年1月調査時点)
記載なし